BM

□眠る
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どさり。
彼を探して部屋に入ると、突然ベッドに押し倒された。
「お…音弥?」
「……………おかえり」
訳も分からず押し倒されて、長い沈黙の後にこれだ。
いったいどうしたのだろう?
藤丸の首筋に顔を埋めているので、音弥の顔が見えない。
「おーとーや。どうした?」
「欲求不満」
そう言ってはいるが、藤丸をベッドに押さえつけた後、音弥は何か動きを見せるわけでもない。
「…えっとぉ……」
さて。どうしたものか。
とりあえず彼の顔を見ようと身じろぐと、強い力で抱きしめられた。
「、音弥」
名前を呼んでも返事も無い。
仕方なく顔だけ動かすと、静かに眠りに着く音弥がいた。
「欲求って…睡眠欲か?」
まあ、いいか。
布団かぶらなくて風邪ひいても知らないぞ、と思いながら、藤丸も目を閉じた。


(〜03/23)END
 

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