short 1

□守りたい女性(ひと)
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・・・それは違うと言いたい。
これは俺がしたいと・・・しなければならないと思うとった事。

別にお姉だけがそうやって思う必要なんて無い

それやのに・・・


――・・・この華奢な肩に今までにどれだけの責任と期待を背負って来たのかと思うと簡単にはそう言い切れんかった



「・・・俺が、明陀の皆も・・・――お姉の事も・・・全部守るから・・・」



体を離して、グスッと涙ぐんだお姉の目元に口付ける


『・・・うん。お願いな・・・竜士くん。』



――物心ついた時にはもうお姉は・・・お姉で俺に弱音なんか言った事なんて無かった

・・・そのお姉が今、俺に弱音を言った。



・・・せやから、俺はこの・・・腕の中で震えとる女性(ひと)を姉では無く――たった1人の大切な女性(ひと)として守りたいと思った・・・



「・・・おん。」



姉弟だからこそ触れられる
――・・・触れられるからこそもどかしい


姉弟だからこそ傍に居れる
――・・・この距離が憎かった



・・・そう思っても姉弟に生まれて来なければ逢う事さえ叶う事は無かったのだから・・・――俺は


もう一度深く抱き締めてお姉を慰めた・・・






――こんなにも守りたいと思った女性(ひと)は後にも先にもたった1人・・・お姉だけなのは絶対に知られへんように気持ちを押し殺しながら・・・









守りたい女性(ひと)
(誰よりも大切なお姉・・・誰にも言えへん俺の
――初恋の女性(ひと)・・・)





fin*



――――――――

・・・やらかしてしまった感じ満載です。姉と弟でどちらか一方がもう一方の事を好きだったら良いなと思って出来上がった産物・・・

・・・あああ。何かごめんなさい

何かありましたらお気軽にどうぞっ

それではまたのお越しお待ちしております

『芍薬乱舞桃花源』
管理人 朱音


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