12/16の日記

23:37
欲張り・保護者
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「よっと!•••ん?」

「•••••••••」

(あれ?珍しい•••右目の旦那が政務しながら舟を漕いでるなんて)

「•••••••••」

(こんな寒いのに掛け布団すら出さないで•••疲れてるのかなぁ?)

「•••••••••」

(久しぶりだからたくさん構ってあげようと思ったのになぁ•••仕方ない、一先ず暖めてあげよっと)

ごそごそ•••

「•••、••••••」

(起こさないようにゆっくり肩にかけて•••布団敷いて、毛布を出して•••これでよし、と)

「•••••••••」

(これでいつでも転べるかな•••さて、あとは右目の旦那が起きるまで竜の旦那でもからかって遊んでおこうかな•••の前に)

「•••••••••」

ぱちっ

「••••••あ」

「ん••••••?」

「•••あらら、起きちゃった?」

「•••猿飛?」

「そ、俺様」

「•••これはお前が?」

「ん〜まぁね」

「•••そんなに寝ていたか?」

「さぁね、俺様さっき来たばかりだし」

「•••悪いな、色々させて」

「いいよ、そんな•••俺様が勝手にしただけだし」

「•••猿飛」

「ん?」

「久しぶりだな」

「うん、久しぶり」

「•••真田がこちらに吹っ飛んで来た時に、会えると思ったんだがな」

「え?•••あぁ、大将の鉄拳便?」

「ああ•••あの後、なかなか2人の世界から戻って来ないから大変だったんだぞ」

「•••想像出来るから聞かないでおくよ」

「そうしてくれ•••思い出すだけで疲れる」

(う、うわぁ•••居なくて良かった俺様)

「•••ところで、あの日は珍しく真田1人だったが何かあったのか?」

「何もないよ?たまたま俺様が大将の使いで町に居た時に旦那が吹っ飛ばされただけで、旦那が奥州に居るなんて知らなかったよ」

「なるほど•••」

「知ってたら一緒に来たんだけどね、もちろん普通に」

「そうか•••」

「え、なになに?俺様に会えなくて寂しかった?」

「まぁな」

「ま〜たまた!そんな微塵も思ってもない事を•••っ!?」

ぎゅっ

「思ってなかったら起きた時点で部屋から追い出している」

「えっと•••?もしかして、寝ぼけてる?」

「お前がそう思うなら、そうなのかもな」

「•••••••••」

「•••お前は、平気だったのか?」

「はぁ•••平気だったら今ここに居ないっての、おバカさん」

「フッ•••そうか」

ぐいっ

「•••って、何で俺様膝に乗せるの?」

「寒そうだったからな、包んでやる」

「•••あのさ、それなら寝た方が早くない?せっかく布団も敷いたし」

「一緒に寝ようと?」

「そういう意味じゃないけど•••右目の旦那が一緒に寝たいって言うなら」

「じゃあ寝るか」

「!?」

「もう少し休もうと思っていたところだ•••お前もゆっくり休め」

「え、あ•••うん、ありがと」

「•••?どうかしたか?」

「いや•••あっさり懐に入れちゃうんだ、と思って」

「そう言うお前こそ、あっさり懐に入って来るんだな」

「•••入れてくれるから入ってるだけです」

(くく、素直じゃないな•••まぁ、そこが良いんだがな)

「あと、右目の旦那は俺様の抱き枕だからそこのところよろしく!」

「ああ、構わん」

「•••それは良いんだ」

「お前が俺を抱き枕にするように、俺もお前を抱き枕にするつもりだからな」

「え〜潰さないでよ?」

「安心しろ、優しく抱いてやる」

「ッ•••」

「?」

「•••何かその言い方、語弊あるよ」

「••••••?」

(こういう時だけ気が回らないから不思議•••あぁ、もうドキッとする自分が恥ずかしい!これじゃ旦那のこととやかく言えない•••!)

(急に目を泳がせて•••変な奴だ)



おわり

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