10/04の日記

01:00
欲張り・蒼紅+α
---------------
「••••••ハァァァ•••」

「•••そんなあからさまな溜め息を吐かれても駄目なものは駄目です」

「•••んでだよ」

「?」

「•••だから、なんで幸村の所に行っちゃいけねぇんだよ」

「その理由は政宗様ご自身がよくご存知かと」

(なんだよ•••珍しい野菜の種を持った商人けし掛けてその隙に抜け出そうとしたことまだ根に持ってんのかよ•••)

「•••政宗様」

「•••A-an?」

「この小十郎とて鬼ではありません」

(•••角生やした小十郎が言っても説得力ねぇぇぇ•••)

「貴方様が為すべきことを全て終わらせた暁には、共に上田へ参りましょう」

「•••un?お前も?」

「貴方お一人では、色々と心配ですので」

「•••イヤミか」

「何とでも」

「shit•••あーあ、幸村来ねぇかなぁ」

「甲斐の虎がこちらに用事でも無ければ来ますまい」

「•••Shut up!一々正論を言うんじゃねぇ•••俺だってわかってんだよ、虎のおっさんが用事をこっちに寄越さねぇとアイツが来ねぇことぐらい•••!」

「わかっておられるのであれば大人しく頑張ってください」

「Haaaaa•••やる気出ねぇぜ•••」

「またそんな子供染みたことを••••••?」

「an?•••どうした?」

「•••何か、聴こえませんか?」

「•••••••••?」

ひゅるるるるるぅぅぅ•••

「•••っぬぉぉぉおぉぉおッ!?」

「!!この声は•••!」

「ま、まさか•••真田!?」

「my sweet angel•••!come on!俺の胸にぃぃッ!!」

「ちょ•••ま、政宗様!?キャラが崩れかけていますぞ!?」

「No problem!んなモン俺のri•••honeyの前では些細なことだ!!」

「今ライバルと言いましたな!?何故わざわざ言い直すので!?」

「うっせぇッ!!」

ひゅぅぅうぅぅ•••

(お、落ちるぅぅ•••ッ!!)

「•••HAッ!」

ぽすっ

「•••えっ?」

「〜♪会いたかったぜ、幸村」

「ま、政宗殿っ!?」

(•••何故そこでキラキラなエフェクトが入るのですか政宗様•••しかも横抱き•••)

「なに驚いてんだ?アンタの方から俺の所に来たんだろ?」

「!そ、それは•••っ」

(•••これは、しばらく何を言っても無駄そうだな•••仕方ない、出直すか•••)

「違う、なんて•••そんな真っ赤な顔で連れねぇこと言わせねぇぞ?」

「う"っ•••」

(•••やれやれ、甲斐の虎もなんだかんだ言って真田には甘えな•••ったく、面倒を見るこっちの身にもなってほしいものだ•••)

「じ、実は•••っ」

「?」

「な、長らく貴殿とお会いしていないと気づいて•••お館様に叱られ申した•••」

「what's?」

「だっ、だから•••その•••お館様に飛ばされて•••」

「それは見りゃあわかる」

「うぐ•••っ」

「俺が聞きてぇのはそんなことじゃねぇ•••何故アンタが武田のおっさんに奥州まで飛ばされて来たのか、だ」

「ぐ、偶然•••」

「•••じゃあ偶然飛んで来たアンタはこの後すぐ帰るのか?」

「え•••?」

「•••アンタ、武田のおっさんの用事が無いと俺の所に来ねぇだろ?」

「!!」

「•••やっぱりな」

「そ、れは•••」

「俺はアンタに会いたくて堪らねぇから会いに行く•••だが、アンタの方からは会いに•••」

「ッ•••!某とて貴殿と同じだッ!なれど•••っ!某の•••俺の私情でそう何度も政宗殿に会いに行くなど•••!」

「出来ねぇ、ってか?」

「っ•••」

「•••なぁ、幸村」

「•••••••••」

「一言だけ言えよ、俺に会いてぇって•••そうしたら」

「•••!」

「俺が何度だって会いに行ってやるし、アンタの都合付けてやる」

「そんなこと•••!」

「俺はやると言ったらやる男だぜ?•••知ってるだろ?」

「•••••••••」

「•••なぁ、アンタが飛ばされて来た理由•••当ててやろうか?」

「え•••」

「•••長いこと俺に会ってないことに気づいて、途端に鍛練とか政務とかで集中出来なくなったんだろ?」

「な、なぜ•••!?」

「俺もアンタと同じ気持ちだったからに決まってんだろ」

「!」

「戦になると真っ先に突っ込んで来るくせに•••こういうところは変に遠慮しやがって」

「し、仕方なかろうっ!?某は•••」

「stop」

「っ•••?」

「久しぶりの逢瀬、野暮は無しだ•••自分に正直になれよ幸村」

「まさ•••ッ」

「会いたかったぜ、幸村•••」

「ッ•••」

「アンタは?」

「•••政宗殿が某と同じであると申したではないか」

「Yes•••だがアンタの口から聞きてぇんだよ」

「•••わがままでござる」

「Hey、わかってるなら言ってくれよ幸村」

「嫌でござる」

「Ah?なん•••ッ」

ぎゅっ

「•••わがままな貴殿には某の気持ちなど教えませぬ」

(HA•••これじゃ言ってるようなモンだっての)

「••••••////」

(マジ天使•••Thank you虎のおっさん•••!今回ばかりは恩に着るぜ•••)

(うぅ•••政宗殿に任せることしか出来ぬ未熟な某を叱ってくだされお館様ぁぁあぁぁあッ•••!!)



おわり

前へ|次へ

日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ