03/25の日記
07:56
忍と武士の性・保護者
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「•••いきなりだけど、さ」
「なんだ?」
「なんでこんな簡単に俺様に背中預けられるの?」
「お前が俺の後ろに居るからだ」
「•••答えになってないんですけど」
「そうか?」
「•••じゃあ問題!俺様のお仕事は何でしょう?」
「真田の世話役」
「いや違うから、そんなさも当然なように言われても違うから」
「冗談だ」
「•••真顔で言われても冗談に聴こえないっての」
「フッ、そう剥れるな猿飛•••後で俺の野菜を分けてやる」
「俺様が野菜なんかで釣られると思う?•••って言いたいところだけど、景綱さんの野菜なら有難くいただいちゃうよ」
「•••そこは素直なんだな」
「俺様は理に適ったことを優先するだけです」
「くく、そうか」
「•••で、俺様の問題に答えて欲しいんだけど?」
「ああ•••戦忍だろう?一応」
「正解!•••だけど一応は余計」
「•••それがどうかしたのか?」
「だ〜か〜ら、忍に背中を預けるのって普通!有り得ないでしょ!」
「•••?」
「自分で言うのも何だけど、忍ってのは敵の寝首を掻くのが得意なんだよ?つまり闇討ちの専門家!」
「それぐらい知っている」
「•••何かもう面倒だから直球に聞くけど、俺様に首狙われてるとか思わないの?」
「何故だ?」
「な、何故って•••本当に思ったことないの?」
「少なくとも、今は思わん•••お前がそうやって俺に聞く内は、な?」
「ふ〜ん•••あっそ、何か面白い反応でもしてくれるかと思ったのに•••あ〜あ、聞いて損した」
「•••なら、1つ良いことを教えてやろうか?猿飛」
「え?•••っ!?」
ぐいっ!!•••ドサッ
「前々から言おうと思っていたんだがな」
「ちょ•••重いんですけど」
「土弄りが趣味のこんな俺でも一応は武士だ」
(•••人の上に乗っといて無視かよ)
「それが、どういうことか•••わかるか?」
「さぁね、さっぱり」
「•••武士って奴は、背後に立たれるのが苦手でな•••反射的に攻めちまうことがある」
「へぇ?そうなんだ?」
「•••だからな」
「!•••ん、っ」
「そんな無防備に、不用意に俺の後ろに居るってのは•••襲われても文句がねえ、って言っているようなものだぞ」
「•••はいはい、わかりましたよ」
「本当にわかっているのか?」
「わかってないのはそっちでしょ」
「•••ほう?」
「忍ってのは•••獲物を誘い込むのも上手いんだよ?」
「!•••なるほど、最初からそういう魂胆だったのか」
「ご名答!どう?上手く乗せられたでしょ?」
「あぁ•••見事に乗っちまったな」
「いやそっちの意味じゃないから、わざわざ体重掛け直さなくて良いから」
「猿飛」
「ん?」
「お前から誘ったんだ、覚悟しろ」
「•••してるから来たんでしょうが」
「フッ•••そうだな、愚問だったな」
「へへっ•••たっぷり可愛がってあげるからね、景綱さん!」
「それはこちらの台詞だ」
「•••景綱さん、俺様のこと好き?」
「好きだが•••どうした?」
「俺様はさ、好きじゃないよ」
「•••は?」
「大好き!」
「•••••••••」
「なんてね〜•••ってどうしたの?急に怖い顔して」
(ツボに入ったんだよ、この野郎•••!何なんだ、その効果音が付きそうな笑顔でそれは反則だろう•••!)
「景綱さ〜ん?」
「•••顔が怖いのは元々だ」
(あ、あれ•••?もしかして本気で照れてくれてる?や、やだなぁもう•••言った俺様が恥ずかしいじゃん!)
ぎゅっ•••
「その、なんだ•••俺も大好きだ佐助」
「ぷっ•••別に言い直さなくて良いのに、律儀だなぁ」
「•••うるせえ」
(あ、ヤバい•••大きな子どもが甘えてるみたいですっごく可愛い•••!あーもうダメ、自分より男前を可愛いなんて俺様重症だわ•••うん)
おわり
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