02/14の日記

23:52
瀬戸内のチョコ
---------------
「なっ•••な•••ッ••••••!?」

「•••何を驚いておる貴様?」

「ゆ、夢じゃ•••ねえ、んだ•••よな•••ッ!?」

「•••••••••」

スパーンッ!!

「い"ッでぇぇぇえっ!?ゆ、夢じゃねえぇぇえぇ!?」

「•••帰る」

「ちょッ、待った!待ってくれ!」

「•••なんぞ」

「あ、開けて良いか!?」

「勝手にせよ」

「だぁぁぁッ!!だから待ってくれって!!せっかく来たんだから食べ終わるまで待ってくれよ!な?な!」

「•••良かろう」

「へへ•••ありがとうな、元就」

「•••何故礼を言う」

「だってよ、嬉しいじゃねえか!忙しい元就がわざわざ俺のために来てくれるなんてよ•••」

「•••返せ」

「!?」

「貴様にチョコは似合わぬ」

「に、似合わねえのは自覚してっけどよぉ•••!そりゃねえだろ元就ぃぃいッ•••!!」

「い、良いから返せ!•••って開けるでない!」

「やなこった!一回もらったんだ、もう俺の物!」

ひょいっ

「か、返せと言っておる!」

「いやだ!」

ひょいっ

「こ、この•••っ!図体だけ無駄に大きくなりおって•••!!」

「マジでこれは返せねえ!くれ!頼む!」

ひょい、ひょひょいっ

「ならぬッ!!」

「頼む!!」

「くどい!!」

「くれ!!」

(くっ•••届かぬ•••ッ!!)

「•••こうなりゃ既成事実だぁぁぁあッ!!」

「なっ•••!!」

ぱくっ!!

「〜〜〜〜ッ!!」

「!だ、たから言ったであろう!返せとッ••••••?」

「う、美味ぇぇぇ•••ッ!!」

「•••な、ん••••••だと•••?」

「マジ美味ぇぇ•••!生きてて良かった•••!!」

「ば、馬鹿な•••!?そんなはず•••」

「?」

「き、貴様•••味覚が狂っておるのではないか!?」

「いや、至って正常だぞ•••って何をそんな驚いてんだ?」

「•••我が間違えた•••?いや、そんなはず•••」

「元就?何をブツブツ•••?」

「•••一口、寄越せ」

「お、おう?」

「•••••••••」

「•••元就?」

ぱくっ

「う"ッ•••〜〜〜っ!!」

「だ、大丈夫か元就!?」

「き、貴様•••やはり味覚が•••ま、不味い•••ッ」

「え?不味い?どれどれもう一回•••?」

(こ、こ奴•••何故平然としておる•••!)

「•••?やっぱ美味いぞ?」

「••••••!?」

「•••あ、もしかしてアレじゃねえか?」

「アレ•••とは何ぞ?」

「ワイン」

「•••?」

「異国の酒みてえなモンだ」

「!•••あの液体、酒であったか」

「確証はねえけど、後味がそれっぽいからなぁ•••っておい、人が食う物に何かわからねえモン入れるな!!」

「道理で我の舌に合わぬはずぞ」

「•••聴けよ」

「ふ、ふん•••まぁ良い、計算外だが悪い方には転ばぬならそれで•••ッ!」

「元就?」

「か、勘違いするでない!我は決して、貴様にほだされてなどおらぬ!!」

「?」

「今日は貴様を苦しませてやろうとそれを渡しただけぞッ!」

「•••?じゃあ何で途中渋ったんだよ?」

「貴様がよろこ•••ッ、き•••気まぐれよ!」

「気まぐれ•••?」

「ッ•••う、うるさい!つべこべ言わず黙って食うが良い!!」

「お、おう•••?」

「ふ•••ふん•••っ」

(何かよくわからねえけど•••元就からチョコもらえるなんて、今日は良い日だな!味わって食わねえと•••)

「•••••••••」

「•••ん?元就も食うか?」

「要らぬ!•••よくそのような味を食せるな、と見ておっただけぞ」

「そうなのか?美味いのに•••」

「•••っ!」

「今度はどうした?」

「な、なんでもないわッ!!」

「なっ、何を怒ってんだよ!?」

「うるさい!黙って食え!」

「•••なんだよ、一体•••?」

(わ、我としたことが•••何の躊躇いもなく馬鹿親が口を付けたところを食すなど•••〜〜〜ッ!!)

(•••元就の考えてること、全くわからねえけど•••こんな風に表情何度も変えるところ見れるのは良いな!チョコの味とこの光景、口と目に焼き付けておくぜ•••!!)

「っ•••//」

「〜♪」



おわり

前へ|次へ

日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ