02/02の日記
02:17
冬だもの・保護者
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「•••前から言おうと思っていたんだがな、猿飛」
「はいはい?」
「俺の部屋に来るのは構わん、だが•••それは止めろ」
「え〜なんで?」
「気が散る•••部屋に来るなら普通に来い、そんな風に俺の影に潜るのも前みてえに天井から出るのも禁止だ」
「•••右目の旦那の影、結構居心地が良いんだけどなぁ•••よっと」
(影に居心地が良いも悪いも無いだろう•••潜ったことはねえから知らんが)
「さてさてど〜も!元気してた?」
「見ての通りだ•••お前の方は、聞くまでもねえな」
「いや、そこは聞いてほしいなぁ」
「何故だ?」
「だって、元気だけど寂しかったって言えないじゃん」
「•••熱でもあるのか?」
「ひどっ!そうくる?俺様が珍しくしおらし•••っ?」
「だから聞いてる」
「•••あの、ちょっと俺様•••話が見えないんですけど•••?」
「身体の調子は良いのか?」
「え?良いけど•••どして?」
「•••••••••」
「•••っ!?」
ぴとっ
「•••そうみてえだな」
(う、うわ•••びっくりした•••いきなり顔近づけるからそっちかと思った•••)
「•••自分の事より真田や周りを気にするてめえだ、俺の所に私用で来た時ぐらい自分の身を労われ」
「えっと•••?よくわからないけど•••ありがと?」
「•••••••••」
(あれ?なんで俺様、景綱さんに気を遣われてるんだろ•••?いつもなら素っ気なく返されるのになぁ•••?)
「ちょっと待ってろ、すぐ済む」
「•••あ、お仕事?」
「書簡にサインするだけのな•••だから適当に寛いで待っててくれ」
「う、うん•••?」
「•••••••••」
(さいんって何だろ•••伊達語はわかんないっての)
「•••••••••」
(•••でも、こうして間近でまじまじと見れるのは嬉しいなぁ•••戦場とは違った良さがあるよ、うん)
「••••••ふぅ•••」
(一息吐くのも様に•••ってアレ?俺様なにしにここへ来たんだっけ?)
「•••猿飛」
「ん?」
「この後用事は?」
「特に無いよ?•••今日の任務である監視役も、本人たちが部屋に篭ってるからすること無いし」
「なら、丁度良い」
「丁度良いって•••何が?」
「俺は今朝から今までぶっ通しで仕事をしててな」
「そうなの?」
「ああ•••だから少し、休みたい」
「ならお茶でも煎れ•••っ?」
「お前と休みたい」
「じゃあ俺様の分も用意•••」
「•••••••••」
「•••あ、あの?右目の旦那?」
「冷てえ」
「え?そりゃあ•••さっきまで外に居たから、手ぐらい冷え•••うわッ!?」
ぽふっ
「そのまま、じっとしてろ」
「ちょっ、休むんじゃ•••ッ」
「ああ、休むぞ」
のしっ
(って言う割には臨戦態勢じゃないの!?え、もしかして俺様誘われてる?押し倒されてる?ちょ、マジ?こんな真っ昼間から!?)
「•••?どうした?何か問題でもあるのか?」
「も、問題は別に•••無い、けどさ•••ほ、ほら?俺様たちがこんなんじゃ旦那たちに示しがつかないって言うか何て言うか•••!」
「少しぐらい昼寝しても、政宗様も真田も何も言わんだろう?」
「ひ、昼寝•••?」
「•••弱ってる奴を襲うほど、飢えてねえぞ」
「ッ!!よ、弱ってませんから!」
「•••本当に鈍いな」
「は、はぁっ!?真田の旦那じゃあるまし、俺様が鈍いわけ•••っ?」
「自分の事に、てめえは鈍いんだよ」
「えっ•••」
「いつもの軽口にキレもなければ、急にしおらしいときた•••自分で思ってる以上に、疲れが溜まってるんだよお前は」
「•••そんなに、弱ってるように見える?」
「あー•••弱っていると言うよりは、俺には甘え下手に見える」
「ぷっ•••なにそれ」
「お前、俺に触れて欲しそうな顔をしてるぞ」
「それ、右目の旦那の願望じゃないの?」
「だったら•••どうする?」
「•••好きなだけ、触れたら良いんじゃない?出来れば、だけど」
「ほう?•••なら早速、試してみるか」
「その前に1つ、言っても良い?」
「なんだ?」
「好きだよ、景綱さん」
「•••••••••」
「•••へへ、右目の旦那が言って欲しそうな顔してたから•••っ?」
ギュッ•••
「まったく•••てめえは俺に襲われたいのか?」
「•••さぁ、どっちだろうね?」
「お前な•••まぁ良い、それ以上煽ったら襲ってやるからな」
「はいはい、覚悟して•••んっ」
「•••••••••」
「•••右目の旦那って意外と、堪え性無いんだ?」
「うるせえ、さっさと眠らねえと足腰立たなくするぞ」
「あーはいはい、わかりましたよ•••あ」
「今度はなんだ?」
「そうそう、言い忘れるところだった•••暖めてくれてありがと、景綱さん」
「•••ああ」
「おやすみなさい」
「あ、ああ•••」
(何かよくわからないけど、まさか景綱さんの方から添い寝してもらえるなんて思わなかったわ•••俺様を連れて来てくれた真田の旦那に感謝しないとね)
「•••••••••」
(あー•••なんて思ってる内に眠くなってきたかも•••お言葉に甘えて一眠りしちゃいますか••••••起きたら)
「•••おやすみ、佐助」
さら•••さらっ•••
(おはようと•••また、ありがとうって言わなきゃ、な••••••)
「フッ•••可愛いもんだな」
「••••••すぅ•••」
「おやすみ、良い夢を見ろよ」
おわり
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