捧げ物
□7000hits キリリク
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〜境内〜
「色んな出店がありますなぁ…」
「hu-n…金魚すくいに輪投げ、射的…思ったよりあるモンだな」
「他にもリンゴ飴、やきとり、かき氷、それから…あ!チョコバナナもありまするな!」
「…っ…くく…」
「ま、政宗どの…?なぜ笑っておられるので?」
「アンタって期待を裏切らないよなぁ」
「?」
「アンタが挙げたモン…全部、食い物だぜ?」
「……あ」
「HAHA」
「…どうせ某には食い気しかありませぬよっ!」
「そこまで言ってねぇぞ?」
「…政宗殿のお顔にはっきりと書いてありまする」
「へぇ…俺の顔のどの辺りに書いてるんだ?」
そーっ…
「えと、この辺りに…」
(そうそう、もっと俺の方に顔を近づけな幸村…)
「こう…!!」
すかっ
「…チッ」
「その手は食いませぬぞ政宗殿!」
「また上手いこと言って…つーか、その手ってのはなんだ?」
「…しらばっくれないで下され政宗殿」
「un?」
「舌打ちしたではござらぬか!」
「…なんだ、聞こえちまったか」
「ばっちり聞こえましたぞ?しかし、何をなさるおつもりで…」
「an?kissに決まってんだろ」
「!!」
「好きなヤツが隣に居れば、さっきのように肩を抱きたいとか、顔を近づけられたら…」
「っ!?」
ぐっ
「…ドキドキしねぇか?」
「べっ、別の意味でどきどきしまするっ…//」
「別の意味ってなんだ?」
「へ!?そ、それはその…驚いて」
「hu-n…」
「う、うそじゃありませぬぞ!?」
「…まぁ、そういうことにしとくか」
(た、助かったでござる…政宗殿は鋭い故、気をつけなくては)
「幸村、まずはお参りに行こうぜ」
「そうでござるな!混まぬ内に行きましょうぞ!」
「ああ…早めに来て正解だったな」
「ふふ、そうでござるな政宗殿!」
(HA、柄にもなく楽しみで早く来ちまったが…)
(まさか、政宗殿も早く来て下さるとは思わなかったでござる…が)
「un?なんだ幸村、嬉しそうだな?」
「政宗殿の方こそ、楽しそうに見えますが?」
「HAHA、楽しいぜ…なんたってアンタと一緒なんだからな」
「某もでござる!」
「!…そうか」
「さ、早く行きましょうぞ!」
「ああ」
「政宗殿!」
ぎゅっ
「おっと…」
「早く早く!」
(…こういう時だけは、恥ずかしがらないで手を繋いでくれるんだな)