10/19の日記

07:10
太陽の下で・20
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〜その頃〜

「•••暑い」

「アイス食ってるのに?」

「背中が暑い」

「そんな連れねえこと言うなよ、俺へのご褒美だと思っ•••」

「なおさら離れよ」

「も、元就ぃぃ•••」

「耳元で喚くな、うっとおしい」

「•••••••••」

「無言で抱きつくな、貴様は餓鬼か」

「じゃあどんな風だったら抱きしめても良いんだよ?」

「抱きしめるということが前提か貴様」

「当ったり前だろ?何のために早く切り上げたと思ってるんだ?」

「•••知らぬわ」

「またまたそんな素っ気ねえことを•••ちょっと早めに切り上げて俺と漫遊したいって、あいつらに会う前に言ったじゃねえか」

「勝手に都合良く解釈するでないわ•••貴様は我の足、ただそれだけぞ」

(と言いつつ、元就の行きたい場所ってのが1人でいつでも行ける場所とか恋仲ご用達の場所だったりするんだよなぁ•••ぐへへ)

「その気色悪い顔を止めよ」

「•••!!」

「はぁ•••やはり馬鹿親よな、この状態で我が貴様の顔を見ることができるとでも?」

「ゔッ•••つ、つい反応しちまったぜ•••」

「フン•••だから貴様はいつまで経っても馬鹿親なのだ」

「•••そろそろ名前呼びに昇格してくれよ、2人の時だけで良いから」

「断る」

「夢でしか呼ばれたことねえんだ頼む!」

「夢の我に言われただけで十分であろう•••現実の我にまでそのようなことを求めるでないわ」

「夢は俺の願望であって最終目標は現実の元就から実際に聴くことだ!!」

「•••声高に言うことではなかろう、恥ずかしくないのか貴様」

「恥ずかしくなんかねえよ、元就だから言えるんだしな」

「•••その理屈がわからぬわ」

「わからなくても良いから呼んでくれ」

「•••貴様には自尊心というものが無いのか」

「そんなもん元就のためなら捨てられるぜ!いくらでもな!」

「•••やはり、わからぬわ」

「元就は俺に名前呼ばれて嬉しくねえのかよ?」

「さっぱりぞ」

「そ、即答すんなよ•••っ」

「•••名前ごときで喜ぶほど我は易くない」

「!そ、それって•••」

「•••何を勘違いしておる?我はそのようなことで喜ばぬと言っただけぞ」

「そっ、そうだよな!ははは••••••はぁ」

「•••おかわり」

「早っ!また1本食い終わったのかよ!?」

「1本などすぐ終わるわ」

「まぁそれはそうなんだけどよ•••ほら、腹壊すなよ」

「これしきで体調を崩すほど我は弱くないわ•••〜♪」

(なんだよこの変わり様•••!可愛いなぁ•••まったくけしからん、ご馳走様ですマジで)

「•••腕が緩んでおる」

「アアン•••?」

「貴様、我が船から落ちぬようにすら出来ぬのか」

「?」

「い•••いくら図体がでかいからと言っても、もっと寄らねば•••風除けにもならぬであろう•••!」

「!!•••悪い悪い!気が利かなかったな」

「ふ、ふん•••だから貴様は馬鹿親だというのだ」

「悪かったって•••ほら、これで問題ねえか?」

「硬い以外は問題無い」

「そ、そこは許してくれよ」

「•••褒め言葉ぞ」

「••••••へへ」

「なんぞ?」

「元就に良い身体って言われると何か変な気分•••いでッ!?」

「変な気を起こそうものなら海に放り込んでやる」

「さ、流石に海のど真ん中で落とされるのはな•••」

「嫌なら変な気を起こさぬことぞ」

「•••努力シマス」

(何故片言•••?)

「•••あ、溶けてるぜ元就」

「なに•••ッ!?」

ぐいっ•••ぺろっ

「ごっそーさん」

「き、貴様•••!」

「そ、そんな怒んなよ!ちょっと舐めただけだろ!?」

「我の許可無く我のアイスを食うでないわ!!」

(ええぇぇぇ•••!指舐めたんじゃなくてそこかよ!いや、気づいてねえなら海に放り出される心配ねえから良いけどよ•••恋人としては反応ねえの複雑だぜ•••っ)

「わ、わかったか!?•••もとちか」

「おっ、おう!•••え」

「次に同じことをすれば、有無を言わさず叩き込むぞ•••!」

「も、元就•••!もう1回!頼むもう1回言ってくれッ!!」

「•••なんぞ元、痴漢」

「変なとこで区切るな!つーか一文字多いだけで何か変な意味になってるだろ!?」

「当たらずも遠からずでそれほど間違ってはおらぬ」

「ひ、ヒドイ•••ッ」

「•••我専用の風除けになれるだけ有難く思え」

「それはそうなんだけどよぉ•••もうちょい優しくてもなぁ•••」

「風除けは黙っておれ」

「へーい•••っ」

「ふん•••//」


太陽の下で

〜完〜


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