09/29の日記

01:08
太陽の下で・18
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〜その日の夜〜

「そぉぉっれぃッ!!」

ぼふん!!

「•••なに、やってるんだ猿飛」

「見ての通り、布団に埋れているだけ」

「•••真田が見たら何と言うだろうな」

「たまには良いでしょ?•••誰かさんのおかげで旦那も居ないんだしさ」

「仕方ないだろう•••お前は帰りのあの政宗様と真田の世界に入れたのか?」

「ムリ、絶っ対ムリ!•••って言うか入りたくもないし関わりたくもないよ、あんな桃色世界」

「そうだろう?•••となれば部屋割りは政宗様と真田、俺とお前になるしかない」

「この宿•••四人部屋は無かったの?」

「あるにはあるが•••寝る時は狭いぞ」

「•••納得しました」

「よし」

「う〜ん•••じゃあ後で旦那を連れ戻すかなぁ」

「何故?」

「なぜって•••見たでしょ?真っ昼間からお盛んな誰かさん!あんなのと一緒にしてたら今日こそ旦那の純真が•••!!」

「•••過保護だな」

「それ、右目の旦那には言われたくない」

「色事に関しては放任主義だ」

「•••その他は自覚あるんだ」

「否定はしない•••なぁ、猿飛」

「なに?」

「今日ぐらい、真田のことは政宗様に任せてくれないか?」

「•••任せるも何も、旦那が一緒に居たいって言ったらそこまでだし」

「連れ戻すんじゃなかったのか?」

「俺様としてはかなりそうしたいけどね、旦那本人に言われちゃ諦めるよ•••旦那のことだけは、本当に応援してあげたいし」

「•••複雑だな」

「ご理解どうも•••ふぁぁ」

「•••なんだ、眠いのか?」

「行きもそうだけど、帰りも色々あったからねえ•••流石の俺様もちょっと疲れちゃった」

「•••••••••」

「湯浴みで汗も流したし、どうせ旦那はあちらさんと一緒に居るって言うだろうし•••今日はもう寝ちゃおっかな」

(•••さっきからチラチラ素肌を覗かせやがって•••気になって仕方ねえ)

「ん〜朝ご飯とか•••気にしないで•••良いって•••嬉しいな•••」

「•••そ、そうだな」

「でしょ••••••」

ぽふっ

「•••猿飛?」

「•••••••••」

(寝たのか•••?まったく、せめて毛布を被ってから寝れば良いものを•••にしても)

「んー•••」

(毛布に抱きついて寝る猿飛か•••後ろから見てると無防備も良いところだ)

「•••••••••」

「猿飛、ちゃんと布団に入らねえと冷え•••っ!?」

むぎゅっ!

「へへ、スキあり•••迂闊に近寄ったらダメだぜ、景綱さん?」

「•••どういうつもりだ?」

「景綱さんを抱き枕に使うつもり」

「•••お前の方が適してると思うが?」

「俺様には景綱さんの方が適してるの」

「•••今日は甘えただな」

「そんな日もあるんです〜だからさ•••だめ?」

「構わん•••だが、あまり煽ると明日が辛いぞ」

「•••助平」

「なぜそうなる•••」

「寝かさない、って•••そう言ってるんでしょ?」

「いや、眠れなくなるぐらいだ」

「•••どっちも同じじゃん」

「期待しているなら、応えるが?」

「何の、とは言わないけど期待なんかしていませーん」

「佐助」

「なに?」

「布団ひとつに枕がふたつ•••それで良いんだな?」

「最初からそう言ってますけど?」

「フッ•••そうだったな」

「なにを今さら•••んっ」

「寝るまでこうやってあやしてやろうか?」

「•••俺様、子どもじゃないんですけどね?」

「子どもじゃないからこうしてる」

「•••やっぱり助平」

「今回は逃げないお前も相当、な?」

「•••もしかして、浜辺で逃げたことまだ根に持ってる?」

「いいや?」

(その顔•••絶対まだ根に持ってるでしょ•••)

「それより•••佐助」

「?」

「おやすみ」

「んっ•••!」

「•••フッ」

「お、おやすみ•••ってやっぱ寝かせる気ないでしょ?」

「ああ」

「•••枕失格」

「恋仲ならそれで良い」

「またサラリと恥ずかし気もなく•••」

「違わなければ恥ずかしくもないだろう?」

「はいはい、そうですね•••大好きだよ本当」

「そこはもう少し感情を込めて欲しいんだが」

「えー•••」

「愛してる、佐助」

「ッ•••」

「お前が感情を込めて言ってくれるまで言ってやろうか?それこそ朝まで」

「•••何回も聴きたかったら、言わなくて良いの?」

「!•••お前が望めば何度でも」

「そう?じゃ、そっちが言った分だけ俺様も言ってあげる」

「•••••••••」

「愛してる、大好きだよ景っ•••んぅ」

「•••お前は、本当に可愛い奴だな」

「はは•••そりゃどうも•••でも最後まで言わせて欲しかったんだけどなぁ」

「•••我慢できなかった」

「助平さん•••でも、そういうトコも嫌いじゃないし、それこそ可愛いと思うよ俺様」

「やめろ、背中が痒くなる」

「•••あっれえ?照れてる?もしかして照れてる?」

「照れてねえ」

「•••可愛いなぁ、もう」

「聞けよ•••まったく」

「ねね、景綱さん」

「なん•••っ」

ちゅっ

「おやすみ」

「•••••••••」

「んふふ〜♪」

(•••俺の方が、眠れない気がしてきたぜ•••)


〜太陽の下で〜
保護者編END



蒼紅or瀬戸内編に続く•••

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