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□コインランドリー
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『コインランドリー』


ゴールデンウィーク、か…まぁ特になにもする事ないし時任くんとお部屋のお片付けでもしますか。


「えー?!マジかよ…!部屋片付けんの?…ゴールデンウィークなのに?!」

「だって特になにもする事ないし。」

「…っだったらどっか行こうぜっ!!ゴールデンウィークなんだしっ!」


…ホントに家事がキライなのね。ウチの猫ちゃんは。


「ゴールデンウィークはどこでも混むんだよ?だから時任くんのキライなニンゲンがたーくさんいるんだよ?」

「う……っ別に俺、人ヘーキだし!!」


また強がっちゃて…この前の土曜に人がたーくさんいるトコロに行ったら、俺の腕にガッチリ掴まってたのはどこの可愛い猫ちゃんでした??


「んー…じゃあさ、来週バイトがない日あるからその日に遊園地に連れてってあげるから」

「マジで?!!やったぁ!!絶対だぞっ?!」

「はいはい」


…っと、部屋のお片付けを忘れてた。


「来週遊園地に行くんだから、今日はちゃんとお部屋のお片付けしよーね?」

「おう!任せろっ!!」


…さっきあんなにいやがってたのにね。まったく可愛い猫ちゃんだ。




そしてお片付けを始めて…最後、洗濯をしようとしたら…


「…?」

「久保ちゃん…?どーしたんだよ?」

「うーん、洗濯機さんは今ゴールデンウィーク中なんだってさ」

「は??」

「だからね、お休み中。」

「は?!それって壊れたっつー事か?!!」

「まぁそんな感じ?しょうがないからコインランドリーに行くしかないね」

「…コインランドリー??」


時任には聞き慣れない言葉だったらしい。そうだよね、家に洗濯機があるから行かないもん。


「うん、大きい洗濯機があって、そこに洗濯物を入れて、あと指定料金を入れれば洗濯してくれるんだよ」

「へぇ〜じゃ行こうぜ」

「うん、行こうか」








……ガチャ。玄関のドアが開く。そこから2人。


「おーもーいー…疲れたぁー…」
「はいはい、玄関で停まらない」
「なんで俺が毛布担当なんだよ!!」

「なんでって自分で言ったんでしょ?」

「言ってね…おわっ?!!」


どうやら毛布の端に足を取られたらしい。…なんか誘ってるよーに見えるんですけど?時任くん?

「大丈夫?」

「別にヘーキ…って…ちょ、くぼちゃ…?!…ヤメロって…!」

「だって時任が誘うんだもん。」
「は?!誘ってねぇ!!」

「一生懸命毛布運んでる姿とか、イロイロ我慢してたんだけどねぇ…最後にこんな事されちゃ…ねぇ?」

「こんな事って、俺転んだだけだろ?!」

「うん。毛布に包まってね?そんな可愛い事されて普通でいられるハズないじゃない?」

「だーかーらー、事故だってばっ!!」


…なんかイロイロ言ってる姿も可愛いなぁ、このまま寝室まで運んじゃおうかなー(笑)

…とか、思ってたら、


「もういい!!くぼちゃんのバーカ!!」


…あーぁ、怒らせちゃった。ゴメンね?怒らせる気なんてないんだけど、君があんまり可愛いから…時任がイケナイんだよ?


「…ごめんね?時任」

「…」


あーぁ、何も言ってくれないし。

「…時任が俺の事、無視するのが一番辛いんだけどなぁ…」


…って言ってみたら、俺の様子を見て少し焦ったのか

いやっ無視してなんかー… んぅ…っ…」


引っ掛かったね、時任。ちょっとした俺のイタズラ?いや、我慢出来なかったっていう方が正しいかな。


「はぁ……なんだよいきなり!!さっき焦ったんだぞっ?!!いきなり久保ちゃん静かに後ろから抱いてくるから!!」

「うん。でもさっき言った事はホントよ?」

「久保ちゃん…」


お、何かいい雰囲気になりましたねぇ。じゃこのままこのにゃんこを寝室へ連れていってしまいますか。

…どうせさっきのキスで腰も足にも力入らないだろうし?

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