「リトーリトー」 背後から、それは愛しい声がした。俺はただ振り返る。 「ポー……………ぎゃあぁああああっ!!!?」 「遊びに来てやったんだしー」 目の前に、それは愛しい人が居た。スカートをはためかせながら。 「…でなー、上司が"はしたない!!"ってうるさかったんだけどー?それを押し切ってリトの…………リト?」 「………ん?」 少し間を置いて返事をした。 「何怒ってん?」 眉間に皺でも寄っていただろうか。別に、怒ってる訳じゃない。ただ、 「怒ってないよ」 「絶対うそー」 「嘘じゃないってば」 苦笑しても、ポーは疑いの目で俺を見てくる。 「じゃー、チューして」 「…………………へ?」 「だーかーらーっ!俺の事好きならちゅーしてー」 口を開いたかと思えば唐突な。でも調度良い。 俺はポーに近付き、少し姿勢を低くした。 ねえ、ポー 今から大切なこと言うから、逃さず聞いて 軽快なリップ音が響いても、 きっと耳を澄まして。 愛してる |