俺とお前
□いつもと違う日
1ページ/9ページ
今日もいつも通り任務が終わる。
カカシ先生は、気をつけて帰れよ、といつもと同じ言葉を言ってボフっと消える。
サクラちゃんは、サスケくんまた明日ね、と言ってゆっくり歩いて帰っていく。
いつもと同じ一日の終わり。
いつもだったらこの後、俺が帰ってサスケが帰るんだけど、今日はいつもと違った。
「じゃーなー、サスケ。うわぁ!」
そう言って帰ろうと振り返った俺は自分でもびっくりするくらい、・・・派手に転んだ。
「いっててて・・・」
なんだ?何につまづいたんだ?
振り返って地面を見ると、バナナの皮がまるで俺をバカにしてるかのように落ちてやがる。
いやいや、なんでバナナの皮がこんなとこに落ちてんだよ。
んな古典的な・・・・
ひりひりしてる膝を見ると、やっぱ擦りむいてる。
あー、ズボン破れてる!
俺ってば裁縫できないのにどーすんだ?これ。
俺がどよ〜んと落ち込んでると、帰ろうとしてたサスケが、何してんだドジ、と言いながら見兼ねて戻ってきてくれた。
こいつもいいとこあるってばよ。一言余計だけど。
「うぇ〜、サクラちゃん帰っちゃったもんなー。ついてねーってばよ」
「このウスラトンカチが。直してやるから家来い」
「え?お前が?」
こいつ何でもできんだなー。いやいや、俺だって負けねーってばよ。
まぁ、裁縫はそのうちクリアしてやる。
サクラちゃんもいねーし、俺はお言葉に甘えてサスケの家に行くことにした。
サスケん家に行くのは初めてだ。
なんかうちはの屋敷にはもぅ住んでないらしい。
っていうか、住めねぇよな。
サスケは今、屋敷の近くのちょっと大きめの建物の一室に住んでた。
中に入ると、
おー、なかなか広いってばよ、窓からの景色もいいし、ベッドもキングサイズだし・・・・・・
俺ん家とえらい違い。
ふと窓際の棚の上に目をやると、そこには俺達第七班のみんなで撮った写真が飾られていた。
へー、なんか意外だってばよ。こいつでも写真飾ったりすんだなー。
サスケは押し入れからでっかい裁縫箱を出してきた。
ついでに救急セットも。
すげー、なんか本格的だってばよ。
・・・・・母ちゃんのかな。
俺がその裁縫箱をじっと見てたら、サスケも俺のことをじっと見てた。
ああ、早くズボン脱げってことね。
急いでズボンを脱いだ俺に、何故かサスケが怒る。
恥じらいを知れとか、少しは隠せとか・・・・、パンツ履いてんだからいーじゃんか。女じゃあるまいし。
口うるせぇ近所のおばちゃんみたいだ。