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□やる気満々な貴方のバレンタイン
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やる気満々な貴方のバレンタイン





あと数日後には女の恋のバトルが始まる。そう、バレンタインデーだ。

現世では女が恋心を意中の相手にぶつける日らしい。そしてそれは尸魂界でも同じ。
あたしも例外じゃなくて、今年は思い切ってあの人にチョコを上げる予定!

あたしが渡すのは、十番隊隊長の日番谷さん!





「ひーつがーやさーん!」

「……またお前か」



十番隊の執務室に入ると、いつものように書類を整理している銀髪のイケメン、日番谷さんがいた。
あ〜、今日もかっこいい〜!


あたしは週に3回程度、こうして十番隊に書類を届けに来る。

この時が日番谷さんと話せる唯一の時間で、あたしはこの時間が1番幸せ!



「日番谷さん、もうすぐバレンタインだって知ってますー?」

「…ああ、松本がそんなこと言ってたな」



おお、さっすがあたしの憧れの松本副隊長!
やっぱりバレンタイン知ってるんだっ




「で、日番谷さんは甘いのと苦いのどっちが好きですか?」

「は?何だ突然」

「嫌だな〜。チョコに決まってるじゃないですか!苦めのと甘めのどっちがいいですか?」

「……甘め」




日番谷さんの答えを聞いて、思わずあたしは噴き出した。

慌てて口を押さえたけど、それはバッチリ日番谷さんに見られた。




「…何がおかしい」

「あ、いやっ!かわいいなーって思ったので…」

「悪かったな」




プイッと背ける日番谷さん。あちゃー、やちゃった…。
でも、とにかく作るのは甘いものに決定だ!

あたしは書類を日番谷さんの机の上に乗せた。



「とびっきりの甘ーいの作りますからっ!絶対食べてくださいね!」

「は?」



拍子抜けしたように言う日番谷さん。(そう言う顔も素敵です!)
あたしは失礼しましたーと言って執務室を出た。

よーし、頑張ってチョコ作りの練習するぞー!





(隊長、どうしたんです?)

(いやちょっとな…)

(あ、もしかして三番隊のあの子ですか?)

(………)

(あー、図星!もしかして惚れちゃいました?)

(バッ、違ぇ!!)



end


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