深海の守護者
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そして──
やっと訪れた、ウイスキーピークの静かな月夜。
長かった騒動は終わり、ゾロとルフィを引き連れた、ナミが、ヒカリとイガラムの待つ場所に戻ってきた。
空には、ルフィの陽気な笑い声が響き渡る。
ルフィ「なっはっはっは!なんだ早く言えよ〜!俺はてっきり、おもてなし料理に好物がなかったから、怒ってあいつらを斬ったのかと思ったよ〜」
ゾロ「てめぇと一緒にすんな!」
ルフィ「あっはっは!まー気にすんなよ!」
笑うルフィに、怒鳴り散らすゾロ。
ナミがあの場についた頃、どうやらこの二人は、王女を暗殺しようとするバロックワークスを無視し、争っていたようだった。
原因はルフィ自身の言った通り…。
料理に文句をつけて、ゾロが町人を斬ったと勘違いしていたようだ。
なんとも鈍い男だろう…。
ナミが止めたから、喧嘩はおさまったものの…
あのままだったら彼らの命、そして王女の命すら危うかった。
「ルフィ…あんたって男は…」
──一体どこまで鈍感なの。
呆れ果て、ついには言葉にならなくなった声は、ヒカリの内心に静かに響くのだった。
第十三話
アラバスタという国