大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!
□第10話
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ふたたび出発した車列は、暗い洞窟を進んでいた。
洞窟の中は、巨大なつららや氷の柱がいたるところに見受けられた。
洞窟はゆるやかにではあったが、複雑に曲がりくねり、いくつも分岐していた。
そしてしばらく走ったところで、突然トンネルがとぎれ、ユウリたちを乗せたバスは明るい空の下に出ていた。
そこは崖に面した曲がり角で、ちょっとした広場ほどの広さがあった。
崖の反対側は、雪の積もった上りの急斜面になっている。
そこでバスやトラックが、次々に停車していく。
どうやらここが次の撮影場所のようだ。
待ちかねたように、ナルトはバスを飛び降りる。
それに続いて、ユウリたちも背を伸ばしながら雪原へと足をつかせる。
「やっと地面だぁ♪」
サク「ふぅ。長かったわね」
口々に言葉を発する中、スタッフたちは忙しげに立ち働き始める。
と、洞窟の出口に近い方から、助監督が青ざめた顔で走ってくるのが見えた。
スケ「かか、監督ー!大変っス!」
マキ「今度はなんだ!」
スケ「また雪絵さんが逃げました!」
マキ「………なにぃ〜!?」
わずかの間があって、マキノが大声で叫んだ。
その会話を聞いていたカカシは、顔を強張らせると、すかさずユウリたち四人を周りへと集めた。
カカ「雪絵さんを手分けして探すぞ」
ユウリたちは無言で頷くと、カカシから無線機を手渡される。
カカ「見つけたらすぐに無線で連絡するんだ。いいな?」
「「了解!」」
こうして、五人は瞬身で消えたのだった。