大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!

□第4話
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あたりでは、たくさんのスタッフたちが作業しているところだった。


セットを解体したり、機械を運ぶなど忙しげに立ち働いている人々を眺めていたサクラは、ふと目の前にある壁に貼り付けられた写真や絵に目を止めていた。


サクラを横目で見ていたユウリも、その様子を見て目を向けた。



それは"風雲姫"の撮影のために描かれたり、撮られたものだった。

その中の、ひときわ目立つ写真を見つけて、サクラは呟いた。




サク「うわぁ…すごい絶壁」



「本当…高い氷の崖…」





写真に写っていたのは、言葉通り、高い山のような氷の崖だった。


しかも、よほど氷の層がぶ厚いのだろう。


透き通った氷の奥には、それを支えていると思われる岩場がなかった。





キン「それは、雪の国にあるっていう"虹の氷壁"さ!」




不意に聞こえた声に振り返った二人。

その言葉の主を見て思わずサクラが声を上げた。




サク「鰤金斗役のキンちゃん!」




そこには、メイクを落とした鰤金斗がいた。


そしてその隣には、獅子丸役の俳優、ヒデローが立っていた。


ヒデローはキンの言葉を受けて、続けて言った。




ヒデ「今度の完結編のラストシーンはそこで撮影するんだよ」



サク「獅子丸役のヒデローさん!」




ふだん、スクリーンの中でしか見られない俳優たちを目の前にして、サクラはすっかり舞い上がっている。


その隣では、サクラの興奮ぎみにユウリが苦笑していた。


そしてユウリはすぐに表情を変えると、言った。




「あたし、これ知ってるよ♪春になったら、この虹の氷壁が七色に輝くんだよね?」




そんなユウリの言葉に、マキノが顔を上げた。
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