大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!

□第4話
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カカ「今回の任務は、風雲姫を演じる映画女優、富士風雪絵を護衛することだ」



その頃───

三太夫と鎧武者たちとともに、映画の撮影場所に連れてこられたユウリとサスケとサクラは、カカシを前に、任務の説明を受けているところだった。




サス「護衛…?」


「まっ、まじで!?」



かすかに目を細めて聞き返すサスケの隣で、ユウリは嬉しそうに瞳を輝かせていた。



カカ「ま、護衛というよりは護送と言った方がよさそうだけどな…」



スケ「今回の"風雲姫"は、初の海外ロケなんスよ!ぜひとも成功させようと、俺たちも必死なんスが、肝心の雪絵さんがあの調子でね…」




カカシの言葉を受けて、助監督と名乗る男が言った。


助のすぐ横には、大きな折りたたみ椅子に腰かけた男の姿があった。


サングラスと帽子を装着し、パイプをくゆらせているその人物は、"風雲姫"シリーズの監督マキノだった。


次に、三太夫はすまなそうに助監督に目を向けると、無言でパイプをふかすマキノに向かって頭を下げた。




サン「本当に、申し訳ございません」



マキ「いや…それにしても、さすがは木ノ葉の忍者だ。スタントマンとして雇ったうちの手垂れどもを、ああも簡単にやっつけちまうとはな」




皮肉のような言葉だったが、マキノのその口調は、意外にも本当に感心しているようだった。


マキノは言った後かすかに笑うと、ユウリへと向き直った。



マキ「お前、姫蝶の子だろ?末裔さんがいたんじゃ…そりゃ叶わねぇだろうよ」



「えっ!?」



マキノの突然の言葉に、ユウリは思わず声をあげて驚いた。

きっとユウリの紫色の髪と瞳を見て、マキノは姫蝶の子だと悟ったのだろう。


その隣では、三太夫が同じように口をパクパクさせていた。




カカ「…本当に恐縮です」




マキノの言葉を聞き、恐縮しているかどうか怪しい口調でカカシが頭を下げる。

だが、当のサスケは無言でいた。

またサクラは、憧れの撮影所に心ここにあらずといった体だった。
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