短編小説A

□初“さんきゅ”
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「かーっ寒い!!」




初“さんきゅ” 流川楓




私は年末年始、郵便局でバイトをしている。

それは何故か。儲かるからだ。年末年始の郵便局は忙しくて儲かる

小学生の頃従姉のお姉ちゃんに聞いてその時から年末年始は郵便局でバイトすることを決めていた


原付の免許を持っていない私は自転車で年賀状を配りに行く

真冬を自転車で移動するのは、さすがに寒い。

いやいやっ!お金の為だ仕方ないんだけどね

特に買うものなんてないんだけどお金はもってて得しないもんじゃないでしょ?




そんな独り言を頭の中で呟きながら自転車をこいで、束ねられた年賀状の住所と地図を見ながらポストに入れていく






えーっと次は・・・富ヶ丘・・・流川・・・





え?流川?


年賀状の宛名は流川楓。

そしてその流川宅と思われるのは今私の目の前にある一軒家







「何つったてんだどあほう」





今私の後ろから話しかけて来たのは、流川楓本人。






「し、新年明けましておめでとー。流川」

「・・・うす」

「流川の家って・・・ここ?」



私がそう聞くと流川は顔を縦に振る


うそー?!ココ流川んち?!


    
 
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