クラップ
□水さんと…
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水さん小説第二弾です。
廓シリーズ(笑)
「花魁(おいらん)は夏希様が好きでありんすか?」
純真な目で禿(かむろ)が私に尋ねる。
私は何も言わず、ただニコリと笑った。
「花魁、夏希様がお呼びですよ」
チカさんの名前を聞くだけで胸が高鳴る。
ふすまを開けるとチカさんが座っていた。
「今日も綺麗だ。」
チカさんからの送りものの着物を着た私を満足そうに見ている。
「で、今日は何人のやつが君に会いにきたのかな?」チカさんは嫌な笑みをうかべる。
「なっ…!」
カッとなって顔が赤くなった。
「私は君にだけは、嫉妬深いんだよ…」私を、いとおしそうに見つめたかとおもうと少し乱暴に帯に手をかけた。