空への思い
□エクステンデント
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特殊戦のブリーフィングルーム。
そこに零とふさふさとした短い金色のショートヘアの少女がいた。
「・・・零・・・。フェアリィの空を私は、どこまでも飛べるような飛行機に乗りたい。」
「そんなこと、俺には関係ない。」
「関係なくない・・・。私は貴方の、喜びという名の、欠片なの。」
「・・・・・・欠片・・・?」
「・・・・・・うん・・・・・・。」
それきり、2人の会話が途切れる。
少女はずっと、整備場を眺める。
「・・・ねぇ、零。貴方にとっての、空って、何?」
「・・・・ステラ・・・・・・。」
2人は肩を寄せ合い、格納庫を眺める。
ステラは零の手をぎゅっと握る。
「・・・・・・零の手、冷たい・・・・。」
「・・・・・・・?」
「でも、貴方は優しい。・・・・優しい、死神・・・・。」
「・・・ステラ、俺は自分を”優しい”などと思った事は無い。」
「自分では思って無くても・・・。」
ステラはそこで言葉を切った。
あとは、零自身に気付いてもらいたい。
「地上は、憂鬱になる・・・。」
ステラはそっと呟く。
「私は空を飛ぶ限り、いつ零と会えなくなるかわからない・・・。だけど、それが、私の空を飛ぶ思い・・・。」
整備場では、スーパーシルフが1機、エレベータから降りてきた。