フルメタル・パニック!

□デ・ダナンと騎乗兵 5、「2度目の不幸」
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「ふぁあ・・・」

先の作戦のデブリーフィング後、フィン・キルヒアイス中尉は、なんとも間抜けなあくびをかいた。

「あんた、随分眠たそうね」

隣に座るメリッサ・マオ曹長が苦笑交じりに言ってくる。

フィンはもう一度あくびをかましてやってから、「まーね」とてきとうに答えた。

「だってまだ、夜中よ?もぅ・・・徹夜は美容によくないから避けたいのに・・・」


「同意」

「確かに」

フィンの言葉にマオとノーラ・レミング少尉は頷く。

「何時の間に来たの、ノーラ」

「悪いかしら、フィ」

いやらしい笑みを見せるノーラ相手にフィンはシャドーボクシングを開始。

ノーラは研究部所属とは思えないほどの俊敏な動きでそれを回避。

フィンは椅子から立ち上がりキックも交える。

それをまた回避してみせるノーラ。

段々とエスカレートしていくシャドーボクシング”だった”もの。

終いには、「AAMレディ、リリース!」、「ブレイク、ブレイク♪」と、鉛筆やらシャーペンをミサイル代わりにした良くわからないものへと発展していた。

何故かそれにマオも加わって、何時の間にか人が減った状況説明室は、それはもう酷い騒音を周囲、ひいては艦外に撒き散らした。
 

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