キミの背中
□第0話
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満月が明るく輝いていたある夜……
ある一族に双子が生まれた
おぎゃあ おぎゃあ
ミカギ「うっ生まれた!?」
看「はい、双子ですよ、男の子と女の子の。おめでとうございます」
※看=看護士
ミカギ「お…男の子と女の子…!?」
看「さぁさ、奥さんとお子さん達がおまちですよ!」
そう言って、看護士はミカギを病室に入れてどこかへ行ってしまった。
病室には子供を産んだばかりで、疲れきっているユカリの姿が。
けれどそれとは関係なく、この部屋全体に重い空気が流れている。
ミカギ「ユカリ……」
ユカリ「…申し訳ありません。まさかこのような事になるなんて……」
ユカリは静かに涙を流しながら言った。
とてもじゃないが、子供を産んで幸せな母親の様子には見えない。
そんなユカリの肩を、ミカギはそっと抱き締める。
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