素直になれない(オリジナル小説)
□第一章 素直になれない
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「……ばっかだなー、おまえ」
「ほっとけ。……うー、痛てぇ」
わかってるよ。自業自得だって。
本当は、綺麗だなって思わなくもなかったけどさ。
本人に向かって、そんなの言えるか!!!
「うっ、うっ……」
今度ばかりは、本気泣きしてしまった。
だってさ、だってさ、わかってたけどさ、なんかショックが大きかったんだもの……!
物心着いた時から、カイトに対抗してた気がする。
もっと普通の女の子みたいに大人しくしてたりとかしたら、もっとたいせつに扱ってくれるのかな……?
「ふふふ……お悩みですか?」
「ひっ?!」
現れたのは、
「占いクラブの……」
「ムジナですー」
偽名だ……