クレヨン日和(オリジナル小説)

□第三章 ちいさな初めて
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「そう。ぼくは広瀬秋生っていうんだ」

「じゃあヒロセね」

「え?……ああ。うん。きみはどこからきたの?」

「ヒロセはどこからきたの?」

「え……? 僕は……ずっとこのへんだけど」

「私も。ずっとこのへんよ」

にこにこと答える。

「じゃあ、じゃあきみは、どうして僕の額に落ちてきたの?」

「ああ、それは……」

とたんにスゥの頬が赤くなった。
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