素直になれない(オリジナル小説)
□第二章 素直になりたい
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翌朝。
色んな意味で困ったカイトは、ムジナ先輩のところに相談をしに行った。
ぜんぶはぶっちゃけられないので、「何か仕組んだか?!」と。
すると……
「ほほう。なにか心当たりがおありですか……?」
(それはこっちのセリフだよっ!!)
「わたしはただ、廃部になった写真部のカメラをお貸ししただけですよ」
「そのカメラだよ!そのカメラにどんな呪いをかけたんだ!」
「わたくしはなにも……。ただ……」
「ただ?!」
「言い伝えによると、そのカメラで一番大切な人に写真を撮ってもらうと、撮られた人は願いを叶えることができる、とか。」
あくまでも言い伝えなので、おまじない程度に〜とムジナ先輩。
(どういうことだよ……)
アオは、幼稚園児に戻りたかったのか?
なぜだ?
(わっかんねえ……)
かといって、今のアオにきいたってわからないし。