素直になれない(オリジナル小説)

□第一章 素直になれない
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「……お?」

入れ違いに入ってきたカイト。

「アオのやつ、こんなもん持ってたっけ?」

カメラを手に取る。

「なに撮ってんのかな……」

直接きけばいいのだが、なんとなく聞きづらい。

(カメラ置いてるってことは、戻ってくるよな)

日暮れの早い冬。5時過ぎだというのにもうすっかり暗くなってしまっている。

(よし。アオがいやがりそうなことをして場をなごませよう!)

その思考回路がそもそも間違っていると教えてくれる者はだれもいない。

カイトはカメラを教室のドアに構えた。

♪ガラッ

アオが入ってきたのをレンズ越しに確認し、

♪パシャッ

シャッターを押した。

「きゃっ!」

♪ぽんっ

「………………え?」

カメラを下げて、ドアのほうを見ると……
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