素直になれない(オリジナル小説)

□第一章 素直になれない
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私たちもまあ「珍妙カップル」って悪名高いけど、ムジナさん(=曽我さん……美人なのにすごい残念な人……)もかなり浮きまくってる。

「よろしければ、占って差し上げましょうか?」

「え……」

咄嗟に断る言い訳を探した。だって、怪しそうじゃん?!

「放課後、お二人でお越し下さい」


「あ……着替えたんだ」

「あたりまえでしょっ!それより、ちょっと来なさい」

「なんだよ?!お、おい……!」

怒りののこるまんまに、ぐいぐいと占いクラブ(去年廃部になった写真クラブの暗室)へ引っ張っていく。

こうなりゃヤケよっ!

「は、入るのか?!」

「そうよっ、なにビビってんのよっ!」

「びびってねーよっ!なんで俺がこんなとこ来なきゃなんねーんだよ!」

「いらっしゃい……」

ギギ……という音がして、扉が開いた。

「ようこそ、占いの館へ……どうぞ」

「は、はあ……」

へ、へえっ。けっこう雰囲気あるじゃない。
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