おれんじ
□第6弾
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「やっぱりクリスマスだけなんて勿体ない…」
「……は?」
市丸の呟きになんともマヌケな声をあげた藍染。
「やっぱり似合うならもっと着るべきや」
目に涙をためながら懐にしまってある写真をだし、
気持ち悪いほどなめるように見続けている市丸は最近変た…藍染化しているのは気のせいと思いたい。
変態の藍染は市丸の持つ写真を覗いてみれば、
そこにはサンタの格好をして笑っている一護の姿があった。
そう、あの時の写真だった。
「な、な、なんだこのかわいい一護は!!」
「“なんだ”ってクリスマスの時に着てたやないですか。」
「なんだそれは!なんてことだ…見てない!!」
是非着てもらわなければ…!!
ガッツポーズを低い位置でつくり、ひとり輝いていた。
「藍染はん、クリスマスはもうとっくに過ぎましたやろ。
今度は違うんにしません?例えばー…猫耳なんてどうです?(絶対ふゆに似合う!)」
「猫耳……よし、そうと決まればザエルアポロの所へいくぞ!」
「はいな」
「ということで、作りたまえ!!」
「…………何をですか?」
突然ザエルアポロの宮を訪ねて第一声がこれだった。
当然、話の内容がつかめるわけがない。
藍染の隣に立っている市丸は話の流れをザエルアポロに聞かせてからもう一度作るように命令頼んでみた。
「話は大体つかめました。つまり、
(あんたらの勝手な妄想を実現したいが為に僕の研究を邪魔し、しかも自分の仕事を放り出して一護様と日番谷様に迷惑極まりない)
猫耳になる薬を作れ、というわけですね?」
「早く作ってくれたまえ!私が君を十刃から降ろしちゃう前にね☆」
「(キモッ!!!)……わ、わかりました。」
アハッ☆ と効果音でもつきそうなほどテンションの高いオジサン(年齢不詳)にうざったい目で見てから研究に戻ったザエルアポロ。
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