TOLその後…
□9 暗雲の予感
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「お兄ちゃん、その絆創膏どうしたの?」
シャーリィはセネルの顔を見て言う。
「え!?いや、別に…何でもないよ」
セネルのその動揺をノーマは見逃さなかった。
「あ〜、もしかしてセネセネ…昨日クーに何かしたんでしょ〜。それで怒ったクーにやられちゃったと!やーるねぇ、男の子っ♪」
ノーマはにやにやしている。
「お兄ちゃん…?」
そしてシャーリィは眉間にしわを寄せる。
「ば、ばか!そんなわけあるか!」
セネルは必死に否定した。だがノーマのからかいとシャーリィの眉間のシワはなかなかとれることはなかった。
そしてセネルが助けを求めたのが…
「クロエ、お前からも何か言ってくれ」
すると彼女は悪戯っぽく笑うと
「…昨日のことは一生忘れないからな」
「お、おいっ…そりゃないだろ!」
予想外のクロエの返しにセネルが焦っていると、後ろの方でシャーリィが
「お兄ちゃんっ!!!」
(…誰か助けてくれ!!)
空はとても青かった。