TOLその後…

□4 ツルギ
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ふと目が覚めた




時計を見るとまだ5時だ、朝の・・・
宿の下にある酒場で飲んでてそのまま寝ちゃったみたいだな。店主に迷惑かけたっぽいぞ、こりゃ



俺は勘定をすませてとりあえず外に出た
ひんやりとした空気が気持ちいい




このまま帰ってもう一眠りしようかと思ったが、せっかく早く起きたのになんかもったいない気がする




煙草でも吸いながらその辺をぶらぶらしてみるか




昼間はあんなに賑やかなのに静かなもんだ




暇だし…久々に剣でも振るか




俺は町の外に出た。
そして林の中に入ると、どこからか剣を振る音が聞こえてきた



音の方へ行ってみるとそこには昨日のあのガドリアの女の子がいた
名前は・・・クロエだったか?

見かけによらずいい剣捌きだ。けっこう強いぞこの娘。将来有望だな
…いろんな意味で



俺はしばらく彼女の訓練の様子を見て・・・



「こんな朝早くから感心だな。」



「…ギ、ギルフレイ殿!!」



彼女は驚いたようにこっちを見た。



「ギルフレイ殿、こんなに朝早くからどうなされたのですか?」



「いや、俺も剣でも振ろうかと思って街を出たらな、
音が聞こえたんで来てみたらたまたま君がいたってわけさ」



「さすが国の英雄は違いますね、そこまでお強くなられても日々の鍛錬は怠らない…!」



彼女は汗だくの顔に笑顔を作った
尊敬のまなざしで俺を見ている。ような気がする。
ごめん、ホントはただの気まぐれなんだ




「いつもここで訓練してんのか?」


「あ。いえ、いつもというわけではないんですが」



そんなたわいもない会話をしながら俺は剣を振った





フッ―――
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