TOLその後…
□15 鬼は血を見て謳歌する
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ザワザワ....
「白旗…だと?
いったいどういうつもりだ?」
クルザンド兵たちは皆、今しがた街から出てきた、白旗を持った人物の方を見ていた。
「やつら…降伏するつもりなのか?」
「なんだか怪しくないか?」
「いや、でも白旗はそういう意味だろ!?」
「よし!行ってみようぜ!!」
兵士たちはどよめきながらも自軍の勝利を予感した。
―――そのとき軍を率いている軍団長が一喝する。
「バカ者共が何を浮き足だっておる!!!
油断するな!!!」
そして近づいてくる白旗を持った人物を睨みつけ、大声で叫んだ。
「貴様ぁ!!!そこで止まれ!!!!」
そのとき、クルザンド軍団長のまわりに風がふいた。
『鬼は血を見て謳歌する』