TOLその後…
□12 "男"勝負!!
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クロロはカーチスの前に、ついさっき砦から持ってきた書類やらなにやらを置いた。大変な量なので置くときに、どさっという音がした。
「これが砦にあった情報です。内容を確認せずに持ってきたので、そちらの方で中を見ていただきたい。」
カーチスは目をぱちくりさせている。
「きょ…兄弟…一体これは何なのだ…?」
イマイチ状況が飲みこめていないカーチスがクロロに尋ねた。
「何って…敵の情報ですよ。」
「なぜ君がこんなものを…一体どこで…?」
クロロはにやっと笑った。
「カーチス殿、この遺跡船には確かにシロアリが住み着いてますよ」
クロロは事の次第を説明した。
「…ふむ…なるほど、にわかには信じられん部分もあるが…一応こちらからもその隠し砦に人を送ろう。ごくろうだったな、兄弟!」
カーチスは満面の笑みでぼんとクロロの肩を叩いた。
…少し痛かった
クロロは歩きながら背伸びをする。昨夜は眠ってないので、疲労が溜まっていた。
相変わらず天気がいい…どこかゆっくり体を癒すところはないものか…
クロロはしばらく街をぶらぶらした。
「おう、あんさん!」
後ろから声をかけられたので、振り向くとそこにモーゼスとジェイが立っていた。
「おー、お前らか」
「あんさん、こん前はごちになったのぉ…って、なんか匂うの…」
モーゼスは鼻をつまんだ。しょうがないのだ。昨夜はずっと動き回っていたのだから…。それを見てクロロはふうっとため息をついた。
「まあ、お前ほどじゃないけどな」
「なんじゃとぉ?」
クロロの言葉にモーゼスはピクッと反応した
すると、横にいたジェイが…
「あれ?モーゼスさん、自分の体臭に気付いてなかったんですか?」
これにはさすがのモーゼスも傷ついた!
道の端に座り込んでいじけてしまった。
その様子を見てクロロは苦笑いでモーゼスをなだめた。
「悪かったよ、モーゼス。少しからかっただけだ、臭くなんかないよ。」
「・・・本当に?」
「ああ!!って言うより今は俺の方が臭いから、どっか体を綺麗にする…例えば、温泉とかないのか?」
"温泉"という言葉に反応するジェイとモーゼス。
「温泉か…あるぞ、あんさん!!良い所が!!」
『"男"勝負!!』