TOLその後…

□3 ガドリアの戦鬼
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「やっぱりここにいたのか。
噴水公園で待ち合わせると言ったろう。」



ここはウィルの家である。ノーマたちがなかなか集合場所に来ないので
待ちくたびれたセネルとクロエが入ってきた。



「あはは、ごめんごめん。でも2人っきりで結構楽しかったんじゃない〜?」



ニヤリと笑うノーマにおかしな事を言うなと声をそろえて言う、セネルとクロエ、あとシャーリィ。


「冗談はさておき、何かあったのか?そういえばモーゼスがいないようだけど…」



セネルが辺りを見回すと確かにモーゼスの姿はなかった。


「ま、いろいろあってさ〜…」



ノーマは同情の眼差しでトイレの方を見た。



実はハリエットがクロロに食べさせようと持ってきたサンドイッチ、
しかしクロロはいなかったのでその代わりに何故かモーゼスがそれを食べることになった。(本人の意思とは無関係だが)

彼は今トイレにこもっていた。



「まあ、モーゼスさんの事は大した問題ではありません。
そんなことよりとんでもない人物がこの街に来ているようなんです。」



トイレから、なんじゃと〜という声が聞こえたが無視して続けるジェイ。



「クロエさん、クロロ・ギルフレイ、という名はご存知ですよね?」



「まあ、それはガドリアの人間だから知らないはずはないが
…まさか、とんでもない人物って…」



「ええ。そのクロロ・ギルフレイです。」


「そんなまさか」


「おい、誰なんだ?そのクロロなんとかってのは?」




さっぱり話についていけないセネル。




「え?あ、ああ。
私も直接会ったことはないからそんなに詳しくないんだが、
とりあえずギルフレイ殿はガドリアで最強と言われている騎士なんだ。
一年中クルザンドとの戦争に出ていて、その各地で戦功をあげている人物だ。」



クロエは続ける。



「そのあまりの強さに敵だけでなく味方からも恐れられ、"ガドリアの戦鬼"と呼ばれている。
…でも何故そんな人がここにいるのかはわからない。」



「ふーん」


セネルはわかったようなわからないような顔をしている。



無理もない。彼らは幾度となく強大な敵と戦ってきた。今更"強い"と言われても実感がわかないのだ。
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