小説(原作沿い)

□桜都国サイドストーリー (完結)
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「ファイさん、遅いですね…」

小狼が呟く。

壁にかかった時計は、既に九時をさしていた。

「もしかして、事故にあったとか…」

はらはらとさくらは心配していた。


「大丈夫だろ」

根拠もなしに黒鋼は、さくらを落ち着かせるために言った。

が。

―遅すぎる。

三人と一匹(?)はそのことが気に掛かっていた。


何をしに行ったのか?

どこへ行ったのか?

それが、留守番をしていたはずのさくらやモコナにも分からなかった。

知らない、わからないの一点張りだ。

さくらやモコナによると詳しく告げずに出掛けたらしい。

唯一、ファイが3人と1匹(?)へ宛てた伝言の紙が残されていた。





しかし……。




肝心なことが書かれていないため、要領を得ない。


定位置に座ったまま、一同は、押し黙った。
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