そのた
□ただ好きでした
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DOTMネタ
オリキャラです。
追悼
目の前で漆黒のボディが瞬く間に赤茶色の錆になり、塵となって消えっていった。
消えてしまう、彼の体。彼の命。
苦しそうな無念さが伝わる呻きが鼓膜を震わせた。
彼と言葉を交わした回数はそれほど多くはない。
それでも私は彼といた。
彼の変身するトップキックに乗るのが好きだった。
彼の作る空間が好き。彼との沈黙の時間が好き。
彼はエイリアンの金属生命体で、私は人間。この想いが恋かと聞かれれば即答は出来ないけど、それでも確かに好き……だったのに。
混乱する基地内の喧騒が無音にさえ感じる。
結局、私がどうすることも出来ぬ間に彼は目の前で錆の山になった。
残ったのは足先などの一部のパーツとタイヤだけ。
一瞬で、彼は朽ちて、死んだ。
風に飛び散る彼の体だったモノを慌ててかき集める。
「ぁ、ああ、嫌…よ」
涙が溢れる。消えて、しまう。
確かに好きだった。
「アイアンハイド」
まだ逝くには早過ぎる。
(伝えてない言葉がある)
直前の戦闘シーンで
「なにこれカッコイイ!」
って惚れた私に次のシーンでこの仕打ちorz
でもこの悲劇がハイドに脳内支配されるきっかけ
三成といい九郎といい総司といい……死ねたに弱いなあたし