戦国無双

□みせばや
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 『みせばや』


とても冷たい雨だった。

冬へ向かう季節の冷たい雨に体を震わせながら、馬を西に走らせる。
家を忠臣に任せ、己一人で関ヶ原の地へ向かう途中で、西軍の敗北を知った。それでも馬を走らす事はやめなかった。

彼は、石田三成はいまだ死していないのだから。

徳川軍が反転し、三成率いる本隊へ向かった時、壮大な策が瓦解したと悟った。

あの人が死ぬ。己の前から消えてしまう。
そう思った時には足が、体が動いていた。
引き止める側近を振り切って、自分一人でも彼のもとへ行きたかった。


彼は、俺の生き甲斐なのだから。


落ち武者狩りをする東軍の目を避けて来た関ヶ原の地、その山奥で

愛しき姿を見つけた。



  『大切なあなた』





















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