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□When you wish upon a star.
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『よお、』

「あ、朋くん」


扉を開ければそこは、一面真っ白な部屋。
血通う、温度の感じない白さの中に、彼女はいる。

ここへ来る度に…いつも思ってしまう。

いつかそのうち、ここにいる彼女にまで、この白さが及んでしまうのではないか、白く、塗り替えられてしまうのではないか、と。

でも、ある意味もう、塗り替えられたも同然なのかもしれないが…。



『具合はどうだ』

いつもこの、当たり障りのない言葉から、俺たちの会話は始まる。



「うん、良好だよ。今日はお天気も良かったから」


そうか、と答えながら、彼女の好物だったプリンを渡す。



『あとこれ、母さんから預かった』

「うん? あ、文庫本だ。この前持ってきて貰ったの、丁度読み終わったとこだったから嬉しい。いつもありがとうございます」


母親から預かって来たのは、彼女が好んで読んでいた作家の本。

以前は、本中毒の母親から、よく本を借りて読んでいたものだった。



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