奇家

□夏目田家のはちゃめちゃ生活@
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「カッコかわいーい!」

オレは男装した(させた)妹に飛びつきつつ叫んだ。
今日の服装は、スーツだ。
髪を短く切った妹は、スーツがより一層似合っている。そんな妹の容姿は、そこらにいる男共よりも数百倍カッコ良く、そこらにいる女共よりも魅力的だ。

妹は、ブラコンで、よくオレの願いを叶えてくれる。
オレはそんな妹にぞっこんラヴ!なわけだ。
出来ることなら嫁にしたい。

ちなみに、スーツは父に借りた物なので、多少ブカブカである。
父は熱血漢だが、割と小柄で、スラッと細いという言葉がぴったりだ。
もし、父がデカい人だったら、妹に着せた時もっとブカブカで逆に不格好だったかもしれない。

少しデカいくらいならむしろジャストだ!
色々と感想を述べつつ、妹に思う存分引っ付いた後、バイトの時間が近いことに気がつき、名残惜しいながらもバイトに行く準備を始めた。

今のバイトは親父のつてで、孤児院に通っている。
個性の強い子ばかりで、仕事も大変だが、やりがいのある仕事であると思う。

オレは妹に別れを告げて、玄関を出た。



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