復活×狩人

□標的01
1ページ/3ページ


――さぁ、まずは何をしようか。



標的01 出会いは唐突、バトルは突発



再び目を覚ますと、見慣れぬ天井が目に入った。

「……そっか。私、世界を渡ったんだっけ」

言いながら身を起こし、部屋を見回す。
部屋にはベッドの他に、机とクローゼットしか置いておらず、がらんとしていた。
ふいに、机の上に何かが置かれているのに気付いたレイは、ベッドから出て机に歩み寄る。
机の上には、一枚の紙切れと、財布のような物が置かれていた。

「これは……手紙と財布…かな?」

レイは手紙と思われる紙切れを手に取った。



『レイへ
この手紙を読んでるってことは、無事にそっちの世界に着いたんだな。
お前が今いる場所は、日本の並盛って所の高級マンションの一室だ。
今日からこの部屋がお前の家になる。
もう部屋を見てわかると思うが、その部屋には必要最低限の物しかねぇ。
手紙の横に財布があるだろ?
その中にオレからの餞別ってことで100万入ってっから、それで服とかパソコンとか必要な物を買い揃えてくれ。
それと、この世界ではお前の年齢だと義務教育で学校に通わなきゃなんねぇんだ。
てなわけで、明日からアメリカからの転入生ってことで並盛中学に通ってもらう。
制服はお前が今いる寝室のクローゼットの中にあるからそれ着てけよ。
で、お前確か14だったよな?
ほんとなら中二の年齢なんだが、こっちの手違いで中一に転入になっちまったんだ。
でもまぁそんなに変わんねぇから大丈夫だ。
てなわけで、頑張れよ!
カイ

P.S
お前に言われた条件は全部クリアしたぜ。
お友達は皆元気にやってるみてぇだから安心ろ』



手紙を読み終えたレイは、次に財布を手に取り中身を見た。
財布の中には、確かに帯がついた札束が入っている。

「100万って……そんなはした金いらないんだけど

普段云百万〜云千万単位での仕事をこなしていたため、レイにしてみれば百万程度は驚く金額ではない。
逆に金銭感覚が一般人離れしてしまっているについてレイは気づいていない。
とりあえず、貰えるものは貰っておこう精神で受け取っておく事にする。
そう思いなおし、レイは再び手紙の追伸の部分に視線を落とした。

「皆元気にやってる、か」

呟いて、大きく息をつく。
自ら頼んでおいて今更だが、なんだかとても寂しい気持ちになった。

「……買い物行くか」

そんな寂しさを紛らわすように、レイは空を仰いで小さく呟いた。



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ