オリジナル
□始動
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この世界は進歩しすぎてしまったようだ
あぁ、なんて悲しき事態
あぁ、なんて由々しき時代
世界は1から造り直すしかないのだ
しかし地球はもぅダメだ
ならばどうする?
そうだ、他の惑星があった
しかし全ての人口は移せない…
そうか、役にたたない老人は捨てていけばいい
未来のない奴らも排除だ
あとは若者をどうすべきか
…─選ばなくては
強く、賢く、未来のある
僕の手足になる奴隷
僕の手足になる駒
僕の友達を……
─────
───
─
─始動
「…おぃ」
「……」
「…おぃ!!悠久」
「っ!!あ、あぁ」
「お前何ボケーッとしてんなよ…なんだよ、昨日やっぱ親に怒られたのか?」
「ちげーよ。なんか…俺、昨日…変人に合ったんだよね」
「…は?」
ここ最近は何もなく平和な日常が過ぎていた
期末テストも終わり、冬休みまでの期間これといってやることもなく
あったといえば昨日の三者面談
─「…家は全て悠久にまかせます」
それが親がだした答え
進学か浪人かどちらにせよ関わらないという答え
つまりは興味がないと
「へ、変人!?ってーと、あの…こぅ、マントをバァァアって…」
「バカ、それは変態だ」
「…違うのか?」
「違うだろ」
「変態と変人の差とは?」
「だから…変人は変な人で、変態は変な態度…だから…つまり…だぁ!!!!解るかよんなの!!!!」
俺は近くにあった雑誌を投げつけた
大翔は笑いながら「逆ギレかよ」と雑誌が命中した肩を擦る
「で?どんな変人なんだよ」
「あ─、なんかいきなり塾の帰りにさ腕捕まれて、君は選ばれた!!って叫んでた」
「………?」
「そんな顔するなよ、なんか毛がり直後の羊みたいだぞ」
「どんな顔だよ!!…で、警察に言ったか?」
「言うわけないだろ、今時それぐらいじゃ警察動かねぇよ」
「…まぁ、だな。お、これやんね?」
大翔が取り出したのは
最近でたアクションゲーム
値段の割にはまぁまぁ評判が悪いゲームだ
主人公はある国のスパイになり、銃や剣を乱射乱用し敵国の兵を倒すという実にシンプルなゲーム
ただ問題なのが死ぬ奴らがあまりにもリアルな点だ
傷が深いと盛大に血しぶきとともに死ぬが(この時まれに臓物が宙を舞う)
傷が浅い場合血を垂れ流したまま逃げ惑うので正直スプラッタ映画を見ている感じで気味が悪い
もちろんこれが問題にならないはずがない
良い具合に騒がれ一時期
ニュースやバラエティーにまでもとりあげられた
なんでこれがこの部屋にあるのかが疑問だか
実際大翔は笑顔で敵を追いかけ回しているので
俺は何も言わずゲーム画面を見つめていた
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