遙か 夢

□誕生日計画始動!
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おかしい。

明らかにおかしいよな。

朝から絶対おかしいぞ。

なんかすっきりしないんだよな。













朝起きて、顔を洗った俺はいつものように詩紋を起こしに行った。

けど、既に起きているらしく、詩紋の姿は無かった。


(あかねのとこ、か)

そう思ってあかねの部屋に行けば、藤姫と詩紋、あかねと…珍しくイノリが居た。

外には頼久も居る。


何事だ?


















「よぉ、頼久」

俺に気付いて頼久はこっちを向く。

「あ、あぁ。
神子殿、天真が参りました」

頼久のその一言で、部屋の中の奴らは肩をビクつかせた。

「?」

「て、天真くん、おはよ」
「て、天真先輩…おはよ、ございます」

「――神子様、私はこれで」

そう言って藤姫は部屋を出ていく。

「よぉ、天真。早いな」

「何言ってんだ。いつもこのくらいだ。早いのはイノリ、おまえの方だろ」

「そ、そうか?ちょっと近くに来たからさ、寄ったんだ」

へへへ、と変に笑うイノリ。

変な奴だな。




「あ、そうだ。頼久さん」

あかねに呼ばれて頼久はあかねの傍に行く。

そしてこそこそ話……。














「お願いできます?」

「承知いたしました。では、行ってまいります」

「「気を付けて」」


あかねと詩紋に見送られて、頼久は屋敷から出ていく。
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