F.A. dreamT

□大好きですよ
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‐大好きですよ‐

「大好きですよ。でも、僕は貴方の一番になんてなれやしません。」

だって、貴方の周りには綺麗な女の人がいるから。
僕は可愛くなんてないし、背も低いし、何より子供だから。

そう言い切って彼を見たら、悲しそうな目をしていた。

なんのために?
だれのために?

「あの、たい 「なんで君はそうやって自分を蔑む言い方しか出来ないのかね?」

・・・ああ、やってしまった。
失望された。嫌われた。

アレ…?自分の気持ちに区切りを付けたかったのに、なんで、こんなことを、思うんだろう。

そうやって自分に自問自答して、自分を追い詰めていたら、頬を温かいものが流れた。

目の前のあの人が歪む。

なんで?
ねえ、僕は諦めたいんじゃないの…?

なんで…?

「…バカ者…」

彼の一言のあとに、唇が圧迫された。

ねぇ、なんで?

なんで貴方は優しいの?

なんで僕に期待をさせるの?

なんで好きになってしまったの?

なんで貴方なの?

なんで、キスをしてくれるの…?

もし、これが夢なのだとしても、今だけ…。

今だけ、自惚れさせて下さい…。

…大好き…。

大好きです。…大佐。




END


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