SDGF・短編T

□花言葉
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・・花言葉?



− 花言葉 −



「そうです。花言葉です。」


唐突に言われたのでガーベラは新しい武器の製作を止めた。
溶接の役割をしているペンの先を台にカツンッと置く。


「何をしに此処へきたと思えば・・。」


ガーベラは眉を顰めて下らなそうな口調で自分の研究室の入り口に立っているデスサイズに言った。
デスサイズの手には「世界の花言葉全集」と言う題名の本が握られていた。
それは自分への挑発とガーベラは取る。
有機物が大嫌いなガーベラにとって花は有るまじき物ではない存在として扱われている。
それはデスサイズも知っていることだ。


「ラクロアには色んな花が咲いていたので・・少し気になりましてね。」

「何故突然に・・。」

「貴方です。」


そう言ってデスサイズはガーベラを指差した。
指を指されたのでガーベラはデスサイズの人差し指に不快感を持った。
その指をバラバラにして小さなドリルでも埋め込みたいくらいにだ。


「貴方の名前で少しの好奇心が急に大きくなりましてね。」


デスサイズは手に持っていた花言葉の本をパラパラと捲り始めた。
それを見るがガーベラはやれやれとした顔で再び作業を始めようとペンを持った。


「・・あぁ、ありました。」


ページは花のガーベラの写真が載っている。
ガーベラの花言葉を見てデスサイズは少し目を丸くした。


「神秘・・・・。」


ガーベラの花言葉は「神秘、悲しみ」と書かれていた。
それを聞いてガーベラはまたペン先を台にカツンッと置いた。


「・・神秘ですって・・。」

「そんな目で私を見るな。」

「でも悲しみとも書かれてあるので・・まぁ、譲るとしましょう。」

「何をだ。」





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