書
□歪(更新中)
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飄々とした視線の先に、
他の男の影が見えた。
それが気あまりにもムカツク男だったから、
からかっていた居たのがいつしか本気になっただけ。
必然と偶然と、あとはタイミング。
歪なトライアングルを読み取ったのは、決して自分だけではない。
皆、同罪。
**** 歪 ****
暖かさを通り越して暑さも感じてしまうような、そんな午後。
一番日差しが照り付ける時間帯、銀時はどこいく宛てもなく歩いていた。
新八が季節外れの大掃除をするとか何とか言っていた所を逃げ出してきたはいいが、こう暑くて堪らない。
(こういう時は…甘くて冷たいチョコパフェに限るよな)
涼と糖を求めてフラフラとファミレスの扉を潜ると、そこには良く見知った顔が2つ。
愛想笑いでもしたら大層可愛いだろうその表情を、ほぼ変えずヒラヒラと手を振るチビっこと、
只でさえ瞳孔が開いて人相の悪い顔を余計に顰め、形相を悪くさせて睨んでくるその上司。
「旦那」
おいでおいで、と手招くその手に誘われる。
「公務員がこんなトコで暇潰してていいんですかー?」
「休憩中に飯食って何が悪ぃ」