書
□不能疑惑
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「旦那って不能ですかぃ？それともインポ？」
「ぶふぉっっっ！！げほっごほっ！！！」
飲んでたイチゴ牛乳を盛大に噴出して、咳き込む。
あー…一張羅だって言ってたのに。
イチゴ牛乳でもやっぱり牛乳臭くなるんだろうか。
目の前にいなくて本当に良かった。
見回り途中に万事屋に遊びに寄ってみたらメガネもチャイナもいなくて、旦那一人でゴロゴロしてたみたいだから前々から思っていた事を聞いてみたらこの反応。
「きゅ、急に何言い出すんデスカ」
「だって俺の事襲ってきやしないし。誘いまくってんのに全部無視でしょう？これは不能かとか思うでしょ。ヤりすぎて玉切れですか。赤玉ですか。少年時代にオイタしすぎましたか。」
「ねぇちょっと何想像しちゃってんの？キミ」
こんなに可愛い俺が誘ってるのに、ちっとも襲ってこないとかはないでしょう。
女物の着物着たらあの姉上にそっくりだぞ、おい。
「もしかして旦那…抱くより抱かれたいって事ですかぃ？そうとは知らず申し訳ないことを…」
「違う違う違う！ぜんっぜん違うから！！」
なるほど、それなら悪い事をした…と思って言ったのに必死に否定される。
じゃあ何なんでぃ。
そりゃ旦那は色々と経験豊富そうだから余裕はあるだろうけど、付き合ってどれくらい経つと思ってるんだ。
「俺が男だからですかぃ？」
「そりゃ今更だろーが……別にいいだろー？盛りのついたガキじゃあるまいし、んな焦ってするもんじゃねぇっての」
少しだけ気がかりになってた事を聞いてみたけど、天パ頭をガリガリかいて、スッパリ言い捨てられた。
安心感と、それに対する不安でごちゃまぜになる。
焦って悪いかコンチクショー。
無言で睨みをきかせるけど、効いちゃいねぇ。
大人の男の余裕ってヤツか？どうせこちとら中身も見た目もガキだ。
むかっ腹も立ってきて、思わず声が刺々しくなりそうなのを抑えるのも難しい。