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□破壊された日常
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※テンション注意
いつもの帰り道……私の日常はことごとく破壊された。
「近藤参上!!」
本当にいきなり現れた青年。ニヤリと笑ったその口から見える歯がキラリと光る。
「――……」
関わりたくないのであえてスルーする。すると彼はもう一度「近藤参上!」と言った。……よりによって私の腕をガシッと掴んで。
動くに動けない。関わりたくなかったのに絶対関わりたくなかったのにどーしてくれんだこのヤロウ。
仕方なくギロッと目を向ける。
「……誰?」
「いやだから近藤だって」
「だからその近藤が何の用で見ず知らずの私に話し掛けしかも引き止めてんの? 10秒以内に説明してくれる?」
「フフフ知りたいかね、いいだろう教えてしんぜよう」
「いや何もそんな頼み方はしてn「それはだね、小倉君」
「小倉じゃねーし山口だし。つかさっさと話せよ」
「君のことが好きです!!」
……思考停止約5秒。
目の前の男が何を言っているのか理解できない。
「……今、なんと?」
「僕は貴女が好きです!! 寧ろ愛してます!!! アイ・ラヴ・ユー!!!」
「――ッハアアアアアアアアアアアッ!!?」
静かすぎる道のど真ん中で響く声。
「ムリムリムリムリ!!!」
「何が無理なんだい? 僕たちの辞書に不可能という単語はないんだよ!!」
「いや絶対無理だから。生理的に無理だから」
「いざ行かん!! 二人だけの愛を育もうミユキ!!!」
「っふざけんじゃねぇぞこのヤロウ!! しかも名前違う!!!」
「マイハニー☆愛してr ぶッ」
バキィ、という鈍い音が辺りに響いた。無意識に手が出ていた事とか、拳から煙が出ていた事とかはこの際気にしない。
「う、うっ、酷いわっ!! 未来の夫を殴るなんて……っ。DVよっ、ドメスティック・バイオレンスよっ!!!」
「もう死ねやお前」
…その後、私の周りに変態ストーカー野郎が頻繁に出没するようになる……
破壊された日常
(ミユキ、愛してる!! さぁ、僕の手をとって駆け落ちを…)(誰がするかこの変態野郎。警察呼びますよ?)(照れなくていいんだよ!!)
(私の日常返して………)
終われ駄文。