short
□ショッキングブルー
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本日の空模様、快晴。
開け放たれた窓辺で小さく呟いて、その色に触れようと雲一つない青空に手を伸ばす。
あおい、あおい、そら。
自分がその色に染まってしまえばいいのに。いっそのこと身体も心も全て空に消えてしまえばいいのに、と思った。
誰の記憶からも私の存在が消えてしまえば、どんなにいいだろう。
べつに、今が楽しくないわけじゃない。いじめられてるわけでも、狂ってるわけでもない。……ただ、時折ふと思ってしまうのだ。
私が生きている意味は、あるのだろうか、と。
こんなちっぽけな存在である私一人がいなくなっても、世界は何も変わらない。……変えたいってわけでもないけど。
きっと、ニュースはいつも通り不況やら就職難やらをだらだらと報じていて。皆他愛のないことで馬鹿笑いして。
私なんかが消えても、世界は何も変わらないのだ。何事も無かったかのように巡り続けるのだ。
だから、なんてことのない矮小な存在であることに時折うんざりする。
「……私は、どうして生きてるんだろう」
ふと口をついて出た言葉。誰もこんな呟きなんて聞いてない。
もう一度、空に向かって手を伸ばす。
アオイ、アオイ、ソラ。
吸い込まれてしまいたい。空に溶けてしまいたい。
窓枠に片手をかけて、身を乗り出して。ほら、青はもうすぐ手に入る。
ぐらり、身体が傾いだその時。強く後ろに引き寄せられる。あぁ、青が遠くなった。
強く頭を相手の胸あたりに押し付けられて。苦しくてもがけばさらに力を込められた。
「……どこにも、いくな」
そのかすれた低い声と、頭を押さえる手が震えていることに気付いたのは同時だった。
……ああ、どうやら私、生きる理由を見つけてしまったみたい。
ショッキングブルー
(青い、蒼い、空)
(届かないけれど、それでもいいって思えた)
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日記より。
書いた日、今日の空青かったなぁって思ったんだけど……
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最後とか最後とか最後とか。わけわかんない低クオリティ。
推敲に挫折。
110406