RKRN連作小説
□秘密の姫君4
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あれは忘れもしない去年の四月の事だった。
委員会の顔合わせの場で、私の姿を見るなりあの人は本当に嬉しそうに笑った。
「お前がこの委員会で出来た、私の初めての後輩だ! 可愛がってやるからな!」
にこにこと楽しそうに、太陽みたいに底抜けに明るく。
その笑顔は今もこの胸の中にあって、決して色褪せはしない。
―――そう、あの人の第一印象はまさに“太陽”。
どんなときでも変わらずに輝いて、、周囲を明るく照らすのだ。
この太陽が沈んでしまわぬように、自分に出来ることならば何でもやって差し上げようと私は決めた。
何故なら私が焦がれるこの太陽の本当の姿は、何とも可愛らしい女人だったのだから。
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