バレンタイン企画
□不器用な愛のカタチ
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不器用な愛のカタチ
「草壁、今日で何人目?」
「ええと・・137人目です。」
2月14日、今日は校内が一段と浮き足立っていた。
不要物である菓子類を持ち込む女子、普段とは違う雰囲気を漂わせる男子・・・
それがバレンタインだからだということを雲雀恭弥は知らずに居た。
彼にはバレンタインなど関係ない。風紀を乱す者は片っ端から咬み殺すだけだ。
なぜなら彼には愛など関係無いからだ。知らないし、知りたいとも思わない必要の無い感情。
知ったところで下らない行事だった。
「後は頼んだよ。」
「はい。お任せください、委員長。」
雲雀は一人戻った応接室で今日がその下らない日だということを知った。
「おう、待ってたぜ。恭弥♪」
応接室で待ち受けていたのはハデな金髪に碧の目。
リング戦から雲雀に付きまとっている外人、ディーノだった。
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